Ranarangam (Telugu/2019)をSunNXTで。
予備知識なく見たが、ヴァイザーグを舞台にした禁酒法(州法)下のギャングの抗争という史実を下敷きにしたらしい。現地の評価はメタクソで、いちいち尤もだが、それでも切り捨てられない部分も残る。カリヤーニの好演、シャラワナンドの持つ雰囲気、曇天のヴァイザーグ港湾を描くスタイリッシュな映像など。「血の抗争」「スブラマニヤプラム」「ゴッドファーザー」を足して3で割ったような一作。1995年のヴァイザーグの部分だけを膨らませて一本にした方が良かった。ヴァイスロイホテルの変がTVに映し出されるところなど、ジンジンに痺れた。現在をなぜスペインにしたのか、一番のワルをどう始末したかが描かれないところ、もやもやが残る。定型にはまり切った部分(ナンドゥはやや寸足らず)と、リアリズムの部分とが分離したままで供されて、全体としてチマチマしたものになってしまったのが残念。カージャルは付け合わせみたいな役柄で、よくこんなのにオーケーしたものだと思う。カリヤーニはセルフダビングした模様。この子がキールティに次ぐネクスト・ビッグになるのかどうかが見どころ。