Shubh Mangal Zyada Saavdhan (Hindi/2020)をDVDで。
インドのメジャー映画が初めて持ちえたゲイ・コメディーということで記念すべき一作であり、製作者も十分にそれを意識していたことが窺えるが、あまり感動はない。5年か10年ぐらいしたら、保守的とされるタミル語映画あたりから、ずっしりと重みのあるゲイ・ロマンスが出てくるのではないか、そんな気がした。DDLJのパロディーから始まり、結婚式の祝祭を背景にした三角関係ロマンスのパターンを踏襲した安定の構成だが、ストーリーは水のように薄い。クライマックスに当たる部分が見当たらない気がする(虹色マントで演説する部分だろうか?)。それから片目の視力を失った従妹とその高齢のフィアンセとのエピソードも不完全燃焼で気持ちが悪い。それでも今の日本だとこういうのが好評を持って受け入れられたりするのだろうか。ヘテロだろうがゲイだろうが、要するに男二人の揉みあいが見られれば受けるのか。当のLGBTコミュニティーが本作をどのように評価するかを読んでみたい。コメディーシーンは、字幕が良くないのかロジックが分からず、あまり笑えなかった。