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Sainikudu (Telugu/2006)をDVDで。 

イルファン・カーンの追悼として見た。公開当時レビューが悪く興行的にも失敗した作品。テーマは若者の政治的覚醒による世直しだが、アクション(ピーター・ヘイン担当)のいい訳としてのストーリーでしかない。世直しの矛先は、民から吸い上げるばかりの腐敗政治と力で権力を握ろうとするグーンダ政治。成績優秀な学生アジャイをMLA候補に擁立しながら、表に出てくるのはマヘーシュばかりという矛盾。お尋ね者として逃走中なのに、ひょっこりTVレポーターの前に登場するご都合主義、あり得ないほどにフレキシブルな法廷、なぜ可能なのか分からない警察署潜入など、いわゆる「混乱した脚本」。ただしアクションはくっきりとグナシェーカル印で色々凄い。前半の深山幽谷に突然現れる無駄に高所にある木造橋、それから後半クライマックスの建設中ビルのシーン。ラーナーがコーディネーターをしたというCGは暴走気味で仰け反るが、雲の中をバイクで走るソングは秀逸。テランガーナという背景、部族民&晩ジュラ・トライブのモチーフなどなどオタクにとっては養分たっぷり。ワランガル舞台の作例としても貴重。

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