Sammohanam (Telugu/2018)をYTで。
インドラガンティはお気に入りの監督なので期待が高かったし、楽しく見らた。ただ、後半の30分がバタバタした感じで、まるで持ち時間を削られてやむなく端折ったかのような印象を持った。サミーラの秘密というのが明かされるのが付き人の長口説というのが芸がない。瀕死でICUにいた彼女がすぐに治って出歩くというのも、あれ自分どっかでいねむりしてたか?などと思うほど唐突。アミットを相手にしたお父さんの大芝居シーンでも、滅多刺しにした脇役がしれっと起き上がるシーンを入れないと気持ち悪いではないか。前半の映画撮影のシーンで繰り広げられるあれこれは楽しい。非ネイティブの女優が無理にテルグ語台詞を口にして、素人見物人が堪えきれず笑うところは、首肯するしかない。テルグ・ヒーローはヒーローしかできないとか、テルグ・ヒロインの全き不在とか、分かりきったことではあるけど、やはりオルタナ系監督としては一言言わずにはおれないものがあるのだと思う。平凡な男が愛を告白し、拒絶され、失恋と向き合う様を描いたシーンは屈指の美しさだと思った。家族がお互いを慰め合う描写も良い。