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『アダムの息子、アブ』のサリム・アフマド監督の最新作。『アダム』の日本での上映に伴う来日で、ちょっと話した際に、製作中の本作のタイトルを教えてくれて、「映画についての映画か~」と楽しみにしていた。それ以上の予備知識なく臨んで、監督のほぼ自叙伝というのに気づき吃驚。主演がトヴィノなんですけど、監督、これは…。ええと、これは自己のイケメン化じゃなく、客を呼ぶための戦術なんだよね、監督。ともかく、デビュー作『アダム』の撮影から封切り、国家映画賞主演男優賞獲得、オスカー外国語映画部門へのインドからの出品作としてのセレクション、LAに乗り込んでのプロモーション作戦、ショートリストに残れず敗退したところまでを時系列順に淡々と描く。所々楽しいトリビアはあるけど、色んなエピソードを詰め込みすぎてどれも掘り下げが足りない印象。ただ勉強になる一本であることは確か。『アダム』では、まるで現身の人間とは思えない崇高な「許し」をリアリティをもって描いていたが、本作のテーマは「どんな人間もグレーである(真っ黒ではない)」か。

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