Kabir Singh (Hindi - 2019)をイオンシネマ市川も妙典で。
オリジナルのArjun Reddyが186分でこれが172分。どこをどう削ったのか分からないけっど、まあほぼカーボンコピー。予想はしていたのだけど、2017年オリジナルと比べて衝撃度が低い。最初のシーンに驚きが全くないのは逆に吃驚という感じ。本日初見の日本人観客には感情移入のできなさに戸惑っていた人も多かった模様。しかしまあ、凡庸だからこそ浮かび上がってくるものもある。計算高いインド人にあってLove Failureというのがどのくらいのインパクトを持っているか。大学時代というものが人生の中でどれだけ特別なものか。学園生活の中での主導権(番長ステイタス)争いの激しさ&学年による上下関係の無意味な過酷さ。男からの、強引という言葉では追いつかない一方的な求愛を受けて、難なく恋に落ちてしまう乙女心というもの。スタイリッシュかつリアリティある本作でこういうのが登場するということは、これらは民話的なクリシェなのではなく、現実にあることと考えていいのだろう。それからオリジナルでのカーストをリメイクでどう読み替えたのか。