Eeda (Malayalam-2018)をDVDで。
以前に現地で字幕なしで見てただならぬものを感じながらストーリ理解という点で歯が立たなかった一本。字幕付きで見返して満足したけど、ちょっと引っ張りすぎかとも思った。所謂ロミオとジュリエット型ラブストーリー。インドでは大抵の場合カップルの邪魔をするのは宗教、カーストで、ラーヤラシーマならそれにファクションという要因も加わるが、カンヌールを舞台にした本作では、支持政党による対立。共産主義とヒンドゥー原理主義のイデオロギー対立が党派性を極端な形まで押し進め、血みどろ抗争と仇討ち合戦に至っている状況。識字率100%を誇るケーララでマジかいなと思うのだが、実際にこうした殺し合いについてニュースなどで読んだこともあるので、そうした事件のリアルな背景を二時間半かけて丁寧に見せられてぐうの音も出ない。リードペアの生活感ある佇まいにも好感。それから、マラヤーラム映画におけるマイソールの位置づけについてもさらに情報を得た。Kismathでもそうだったけど、シェイン・二ガムはこういう難儀を被る役が妙に多い。対立勢力の間では左派に対してより手厳しい描写かも。