『人生タクシー』のほほんとしたタクシーの車内の空気の中、様々な乗客の会話の中からイランの現実が垣間見えてくる、不思議なドキュ・フィクション。6年の自宅軟禁、20年の映画撮影禁止を受けた監督が負けじと映画を撮る姿勢が凄い。おしゃまでおしゃべりな姪っ子が救いに感じるが、小学生の彼女すら監視の目や内容に敏感で、日々を当たり前に送っていることに驚く。不思議な体験をした。
数十年前に一度だけ展示会の仕事でテヘランに行ったことがあるが、その時はかなり自由だなと思ったが、通りすがりにはわからない生活があるんだな。