昼顔
伊藤歩の住んでるマンションを尋ねる上戸彩が、マンションのエントランスで、部屋の番号が分からないから当てずっぽうで番号を入力していくと、本命を見つけ呼び鈴を鳴らし、伊藤歩と一言会話した瞬間にオートロックが無機質に開かれて、上戸彩を招き入れる所が堪らなくホラーだ。
上戸彩と伊藤歩がテーブル越しで対峙して、ある問答に対して上戸彩が“嫌です”と一言入れた瞬間の、一気に空気が萎縮し張り詰めていく。然し、伊藤歩は嫌悪感を顔に貼り付けないように、でも強張らせてはいるという、陰陽のバランスが絶妙で、見ている側も冷や冷やさせる。あの空気、瞬間。