美しい星 その1
ヘラヘラした気象予報士のオッサンが主人公で、彼はテレビの画面の支配下に置かれている。自分の意思とは違う誰かの操作の下にいる。彼が映っている画面に誰かのテロップが重ねられ、彼が映っている画面を誰かが操作して別の画面に切り替わられ、誰かから電話が掛かり誕生日会から離席させられ、彼は操作されている。
自分の勝手が許される範囲で愛人を作り、情事帰りの夜道を車で走ると、未知の光に導かれ覚醒を果たし、彼はテレビの支配から解脱する。画面のくびきから解放され、初めて気象予報士になった意味を自覚し行動を始める。その行動は、メインキャスターの人から何度も話題を振られる地球温暖化の件だ。
本気で地球温暖化を取り上げて、テレビ側の要請とは違う動きをし、テロップと関係なく自由に語り、自由に映像を差し込み、テレビの画面を通して外部へと何度も訴えかける。