レヴェナント
もっと表情がコロコロ変わるキャラの方がデカプうまいのになぁ〜、とか思ってた前半の自分をはっ倒したくなる程後半の圧倒され具合はすごかったです。映像美やら云々はもうそこかしこで言われてるので置いときます。
言葉に表しづらい感動でした、自分の未熟さゆえだと思います…。生と死、人と自然、父と子、そして神と子、そういった二項対立が散りばめられている中でその二項対立にあてはめられない存在がだんだんと浮き彫りになっていくポスト構造主義的な要素が濃かったです。主体の形成とかになるのかな?時代背景は違えど現代でも大きな議題であるナショナリティとアイデンティィを巡るポストコロニアリズムの話は絶対に避けては通れないものだと思いました。
また個人的な分析で気になったのは、息子であるホークにとってチームの中で信頼できたのは父とブリッジャーだけで、周囲は白人だらけ=敵だらけという環境をグラスが作り上げてしまい、独りになったグラスがホークのいた環境を追体験するような大筋が物語に見えたのが印象的でした。あの妻の幻想はどういった意味や象徴性を持ってたんだろう…。