座頭市 喧嘩旅 

本作の殺陣は、ロウソク真っ二つ。ここまで5作を観て思ったんだけど、映画って90分で十分だよなぁ、と思った。基本、120分の映画ばっかり観てきた自分にとっては新しい発見だった。(この後の作品はどんどん奇抜な映画になっていくらしいですが、それは置いといて・・・)。

本作も、アクションシーンでの突飛な殺陣はない。むしろ若干単調になっている感は否めない。完全に集団戦闘の殺陣になってきたし、カメラワークも単調だ。新・座頭市(3作目)の殺陣のシーンのカメラワークは凄かった。

それでも日常シーンが面白いから飽きない。勝新がメシを食うシーンしかり、世界観に没頭できるセットの作り込みとか、草原、荒野、田園、竹林の風景を美しく撮るとか、面白い台詞回しとか(現代人とは違う喋り方だから、聞いてるだけで本当に面白い。)

あと、毎度のことですが、人間ドラマが良い。甘すぎず苦すぎない、毎回ほろ苦い感じなんだよね。座頭市が目暗の浪人である、という設定が上手く活きてる。

冒険とアクションがあって、人間ドラマでホッとさせて、最後はハッピーエンドなところは、ピクサー映画に通じるものがある。

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座頭市 喧嘩旅 

1960年代の映画(まさに座頭市ですが)は映画製作者にはとても勉強になると思う。製作スタッフの工夫がよく見える。セットにしても映像にしても、手作り感が「分かる」ので、こういう撮り方をすれば良いのか!という発見がある。あと自分でも工夫次第で出来そう!って思えるんだよね。

CG全盛の今の時代の映画は、手作り感が感じられない(どこをどう工夫したら良いのか分からない)。あと、自分でも出来そう!って思えない(泣)。物量で勝負!みたいなところがあるんだよね。

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