年末年始に「座頭市」観てるのは、この本を読み始めて、心が燃えたからなのですが・・・さっき読了。面白かった。
映画作家としての勝新太郎がそこにいた!という本。歯に衣着せぬ、表現者(クリエイター全般)のあるべき姿を、勝新太郎から教えられた気がする。
この本は読者に対して「お前が表現したいものって何?」と、耐えず問いかける。「知識だけ学んでも無駄だぜ」と勝新太郎にせせら笑われたような気にさせられる。
勝自身は、その強烈すぎる作家性であるが故に、苦しみ続けることになる(この本には暗い話も全て書かれている)。
ここから下は僕の感想。
もう一つ、勝新太郎にとって不幸だったのは時代なのかな。60-70年代は、テレビが台頭し、映画界全体が不振だった。勝プロも資金繰りのために疲弊していった。
80-90年代は、勝新太郎のような型破りなアウトローにとっては居心地悪かっただろう。いつの間にか偉くなっちゃって、気づいたら袋小路。
勝新太郎の才能がわかるプロヂューサーはいなかったのかな?
全盛期に監督業に専念させてあげたかった(なぜか上から目線)。