クライ・マッチョ 

70年代のイーストウッド映画みたいだった。

前情報を何も入れずに観たが故に、この映画がロードムービーであることに気づいたのは上映開始からだいぶ経ってから。まぁそれも良い。イーストウッド映画には、いい意味で、もはや何も期待していない。イーストウッドの映画はとりあえず観る。それだけだ。

シンプル。物語もオーソドックスで、なーんの飾り気も捻りもない。でもね。アメリカとメキシコの荒野、そして、メキシコの名もなき村に滞在している間にかかる曲「Sabor a mi」だけが強烈に印象に残っている。

最近考えが変わった。

映画には「目的」も「意味」も「うんちく」も必要ないと思うんだ。観ている間にそれらの余計なことを全て忘れることのできる映画こそが、その人にとっての本当に良い映画だと思う。本作は、全て忘れて観れました。結構こういう経験は珍しい(余計なうんちくばかりが日々溜まっていくからにゃあ)。映画の最初から最後まで、スクリーンをただただぼーっと眺めていただけだ。でも眠くなったりはしなかった。

イーストウッドもそろそろお迎えが来る歳だ。彼の新作が観れなくなるのは寂しい。

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クライ・マッチョ 

> 70年代のイーストウッド映画みたいだった。

あ。でも当然ながら、70年代のイーストウッドのように、荒くれで銃をぶっ放すという、そういうことではないです。

「70年代のイーストウッド映画みたい」というのは誤解を招く記述だったな。

「70年代の映画みたい」なのは確か。

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