妄想代理人1
今敏の妄想代理人ってアニメを観終わった。語りたくなったので久々に。
ぶっちゃけ意味不明なアニメだった。でもそれが良いんだよな。現実と非現実の境目がわからなくなるところが、今ワールド来た!という感じだ。個人的にはすげー好きだ。
このアニメ大友克洋の童夢に似てる。絶対に影響受けてよね(多分)。少年バットの容姿とか、ETCという回の不気味な団地とか、変な老人とか。そもそも、子供の想像によって世界がめちゃくちゃに壊れていくというモチーフが童夢そのもの。そして、最後は東京がちゃんと破壊される。いやぁ感無量です。最高。壊してくれてありがとうございます。
猪狩が良いね。登場回数とか、描き込みの熱の入れようを考えたら、裏の主人公はこいつだ。
でもやはり最も印象的なのは、個の喪失という現代の病を真正面から扱っているところ。ほぼ全ての回が、現実世界への所属意識を持てなくなった人間、或いは、そのような社会の歪みに翻弄される人間達の群像劇となっている。