『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [後編]永遠の物語』の感想です。 (1/2)
昔から方々でやたらと評判になっていたので、観た。
夏休み代わりの有給休暇を使ってだよ・・・俺は何をしているんだ。
魔法・・・少女・・・だと?どうせご都合主義のくだらねぇ恋愛だの友情だの見せられるんだ。
勘弁しろよ・・・と思っていましたが・・・
見事にひっくり返してくれました。
ご都合主義信奉者に対する見事なカウンターパンチでございました。
くだらねぇ恋愛とか友情は一切ないのでご安心を。
このアニメの中で描かれていることは実にリアル。
まどマギ(ネタバレ)
永劫回帰系のタイムループものだったとは(「恋はデジャヴ」「バタフライ・エフェクト」みたいな)。
こういう物語の結末はだいたいどうなるか分かりますよね?
これ自体は実によくある設定なのですが、このアニメは、最初はその全容が分からずに、ちょっとずつ明らかになってゆく。この展開が上手い。タイムループものであると分かるのは、だいぶ後になってから。
タイムループものの魅力は、円環構造。ぐるっと一周回って戻ってくるんだけど、これは現実世界のメタファなんだよね。
現実世界も円環構造だとみなす考え方がある。この考え方では、未来が過去となる。要するに、人間は昔から同じこと繰り返してるだけで、未来も同じこと繰り返すだけ、ということ。未来に起こりうることは、既に過去で起こっている。
上とは逆なのが「未来は常に進歩する」という考え方。1960年後半から2000年までの日本で信じられていたようなもの。
今の時代、時間を円環構造として見なした方が良いと思うんだよなぁ。これから日本は沈んでゆくのだ。この流れには逆らえない。ぐるっと一周回って悪いターンに戻ってきたと思えば、気は楽だよね。