『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の感想です。 (1/6) 

いやぁ。この映画は何度観たことか。
開始から60分はクレしん。ラスト30分は全く違う映画になります。

万博世代の大人が観ると感動する映画、とよく言われます。しかし、僕はどっぷり平成世代なので、ノスタルジーが何たるか?は分かりません。それでも大好きなのです。

何故好きか?それは、ロッキー魂があるからですよ。。。

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『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の感想です。 (2/6) 

いやはやラスト30分は、ただただひたすらに走るだけですよ?ボロボロになりながら、気合だけで、タワーを走って登るだけのシーン。熱く心を揺さぶられ、勇気を貰うのですわ。

でも大前提として、この映画が名作なのは、その圧倒的な表現力にあります。これは間違いない。

なんと言っても!
ダミアンチャゼルもビックリ。クライマックスのタワーを駆け上がるシーンですね。これが超凄い。

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『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の感想です。 (3/6) 

しんのすけがボロボロになっていく様子が、徐々に作画を粗くしていくことで表現され、そして、全力疾走するしんのすけの顔を真正面から大写しにするという実写では不可能なカメラアングルで、ノーカットで長回し。このシーンは、実写では絶対にできない。できないっすよ。こんなシーンは観た事がない。
そして、ここでかかる音楽がまた最高なんですわ。この映画は、なんといっても曲が良い。この曲のクォリティが無かったら、ぶっちゃけ、ここまで名作とは言われなかったと思う。

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『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の感想です。 (4/6) 

タワーを駆け上がるシーンは、転んでも何度でも立ち上がるロッキー魂を象徴するのと同時に、子の親離れも描かれる。しかもそれが、みさえの「早く行って」という一言だけで。。。しんのすけを生かそうとして、徐々に散っていく野原一家達。未来へのバトンは、多大なる犠牲の上に成り立っているんだ!ということも彷彿とさせる。
このシーンは10分もないんじゃないかな?でも、あらゆるものを彷彿とさせる。たった10分で。しかも走るだけだぜ?台詞も殆ど無いよ。だって走ってるだけだもん。
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『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の感想です。 (5/6) 

あの有名な、「ひろしの回想シーン」も、極めて映画的。台詞なし。トータルで2分ぐらいのシーンかな?でも、ひろしに感情移入してしまうんだよ。カールじいさんのオープニングは、このシーンをパクったんじゃねえか?という感じ。

この頃のクレしん映画の「画で魅せたる!」という姿勢が素晴らしいんだよね。かつ、そこで見せてくる画の熱量がハンパない。だから、テーマが大人のものでも、子供は退屈しない。かつ、観た大人は衝撃を受ける。この映画は普通じゃねえぞ。

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『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』の感想です。 (6/6) 

とは言え、子供向けアニメだから、説明台詞は結構多い。「おれは家族と共に未来を生きる!」とか、くっさい台詞を真顔で言ったりもする。でもね。。。ダサくないんだよ。。。実写では、こんな台詞言った瞬間にダサくなるんだけど・・・クレしんというファンタジーな世界の中でのみ成り立つ演出。

語り足りない。まぁいくら語っても足りないんだろうなぁ。私的ロッキー映画です。
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