山本五十六 2011年版
正直期待してなかったのですが、
役所広司の芝居が良いので、最後まで観られました。芝居でなんとか持っている、という印象でした。ダサい過剰演出もそんなにありませんでした。田中麗奈が出てくるたびに、若干イラッとしましたが・・・。
テーマとか史実とか忘れる事にして、完全にパラレルワールドな世界の山本五十六(役所広司の芝居)を観ることができれば、大丈夫でしょう。
その反面、山本五十六、、、五十六個人というよりも、海軍が良く描かれ過ぎ・・・というよりは・・・切迫感やら緊張感やらが伝わってこない・・・。出てくる人みんな良い人だし。この原因は芝居ではなくて、脚本にあると思う。脚本が弱い。戦争の怖さ、政治的な駆け引き、サスペンス、バイオレンス、関連するエピソードが無いんだよなぁ。過剰演出はいらないけど、エピソードはもっと盛って良いと思う。
歴史家の間で決定的な海軍の失敗として批判されているのは、ミッドウェーでの敗北よりも、南方への無謀な戦線拡大。ガダルカナルでの大敗などは、まさにそれ。海軍の戦略・戦術的な失敗。次はガダルカナル周りのエピソードを盛り込んで欲しい。<=中二の妄想