名もなき女性たちの映画。今だってほとんどの人は名を残さないわけで、ああこうやってひとはしずかに生きて死んでいくんだなあという気持ちになった。鬼の居ぬ間に洗濯の開放感がすごかった。いつまでもああしてみんなでご飯を作って食べて、食べ終わったらゲームをしたり本を読んだりして生きていけたらいいのにね。
恋愛パートは、社会に組み込まれたイベントとして発生していないぶん、恋愛の枠組みでお互いを消費してやろうという下心が成り立たないからいっそう純粋なもののように感じた。5、6日くらい?期限がある恋のほうが恋だったものがぐずぐずに腐っていく過程を体験しなくていいから、うんいい思い出になったね~みたいなことを思っていたら、エロイーズはぜんぜんそんなつもりじゃなくて、ええ~なんで泣くの?もうかわいい子供もいるんだしさあ、にっこり笑ってなんだったら幕間にお茶でもしばきなよ!とびっくりしたのだった。ここらへんは恋愛至上主義者に解説してもらわないとよくわからない。エロイーズは奥様になってからきれいになってたから、幸せになったんだと思うんだけど...