プルートで朝食を 

パトリシアの孤独がぎりぎりと胸に迫ってひさしぶりにじわっときてしまった。わたしに理解できることではないと思う、けど目の前をちらりとかすめていくものがあった。

短い章仕立てになっていてキャッチーな音楽が挟まるから観ていられるけれど、パトリシアも辛いし時代も辛い(トランスジェンダーであることだけで酷い暴力にさらされなかったのもファンタジーなんだろうか)。映画の終わりではパトリシアは生きる理由を持っているけれど、また辛いときが来る予感がして胸がぎゅっとなった。パトリシアは「I just want to belong」って言う。わたしもどこにも属していないと思うけれど、本当は何かに属しているんだろうか。

キリアン・マーフィーはいつまでも見ていられるきれいさ、というかキリアン・マーフィーだと分かっていなくてエンドロールでうぉっとなったのだった。『インセプション』を観たばっかりだからね、役者はすごいね...

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