ファイト・クラブ
みんなだいすきブラッド・キチガイ・ピットをたっぷり鑑賞できる。あんまり面白くない...?って思った直後から面白くなったので満足。どんでん返しがちゃんとどんでん返しに感じられた。小六男子的な途中の子供っぽさも理解できる、すっきり。
ただ時代を感じたのもほんとうで、今ってそんなにモノを買いそろえなくてはというオブセッションは共有されていないから、この映画の前提が崩れているような気がした。そもそも日本だと景気が延々悪くてばかすか買ってる場合じゃないとか、買うんだったら好きなジャンルのものだけ吟味するとかだから、買いものは「みんなやってるしやらなくちゃ」でする行為じゃなくなってる。やってもいいしやらなくてもいいし、やるんだったらそれなりに真剣に、自分の生の一部をなす行為として、よりカスタマイズされた体験を慈しんで消費しているんじゃないだろうか。
まあ20年前はあんなにのんびりホワイトカラーでいられたんだから、そりゃ虚無い心情になる余裕もあったんだろうな。今は首を水面から出しておくだけで大変だからね、虚無くなっている余裕ないです。
ファイト・クラブ つづき
軍団の構成員の気持ち悪さはリアルだった。何かに取り込まれていたい群れは気味が悪い。
最近『ハワーズ・エンド』『英国王のスピーチ』で観たばっかりのヘレナ・ボナム=カーター、『ファイト・クラブ』のシザーハンズメイクがいちばんかっこいいと思った。