ブラック・クランズ・マン
https://filmarks.com/movies/79339/reviews/64594603
すごかった。圧倒的な迫力。そして怖いです。
今年のアカデミー賞は人種が焦点に当たったのか、人種差別を扱った作品がグリーン・ブック、ビールストリートの恋人たち、そして本作と並んでいましたが、いちばん強烈で恐ろしいのはこの作品だと思います。
ラストの演出がすごくて、ベタベタなハッピーエンドみたいな形で逆に「え、なにこれ? 夢オチか何か?」と不安を煽るくらいの展開にしておいて、それによって観客側に引いた視線を用意させてからの、一気に現代の実在の事件と繋げる技が、「あくまで映画なんだな」という冷めた態度を自分が持ってしまったことを自覚できるがゆえに強烈でした。
社会批判としての側面が強い作品でありながら、悪趣味にはならずにエンタメとしても成立させてしまっているのもすごい。