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昨日になるが、上映最終日に午前十時の映画祭『蜘蛛巣城』4Kリマスター版を観た。
昔昔にビデオで見て以来。シェイクスピア「マクベス」と日本の古典芸能である能を合体。役者のメイクも絵画的。
録音が悪いのか、滑舌が悪いのか、リマスター版なのに台詞が聞き取りにくい。
序盤とラストに流れる歌からしてまず、なあ…
『七人の侍』で滑舌悪かった三船敏郎の方がまだ何言ってるか分かるなんて。
それでも奥方の名前がよく分からない。浅霧?(浅茅、らしい)
鷲巣武時(三船敏郎)の奥方(浅茅)が山田五十鈴なのだか、これがめっぽう(ほぼ死語だな…めっぽう)恐ろしい。
メイクも表情も能面そのもので、立ち居振る舞いも衣擦れの音が効果的で、時々眼(白目)がギラリと光る。
鷲巣武時が矢ぶすまになるシーンは圧巻なんだけど、なにしろ山田五十鈴の、暗闇に消えて暗闇から毒の入った壷を脇に抱えて現われるシーン、心底ゾッとした。
あな恐ろしや。

千秋実の幽霊姿はご愛嬌で、可愛らしいくらいだった。千秋実、いいなあ…

日本昔ばなしとして子どもに見せてもいいな、と思う。人の世の諸行無常よ。

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