美しい星①(ネタバレ)
人生には良い悪いを含めて、幻想(人生の夢・思いこみ・オカルト・肩書き・イデオロギー)が必要だという話だなと。行きすぎた思いこみはマルチ商法の詐欺やバンドマンのかどわかしにあったり、妄想に取り憑かれて仕事を失ったりするが、一方で人を「いきいき」させて最後には家族を一つにもする。テーマは「寅さん」(さらには「ドン・キホーテ」)にも通じる、日常に埋没せずにあえて夢を見てバカを演じる生き方の推奨。
映画は「地球温暖化」だって人類みんなで見ている幻想かもしれないと説いている。言ってしまえば世の中はすべて幻想で出来ているわけで、それを信じるか信じないかのイデオロギーの戦いが火星人と水星人に代弁されて繰り広げられるが、その勝敗も思いこみに過ぎないと中身の無い赤いスイッチが象徴する。