「ウォーターボーイズ」
後のTVシリーズの先駆けとなった初代映画版。
急遽シンクロを文化祭で披露する羽目になってしまったポンコツな男子水泳部員らの青春を描いた物語。
キャラクターの徹底したコミカルな表現と、青春作品特有の甘酸っぱさのバランス具合がとにかく絶妙。
メインキャラだけでも「極度のヘタレ主人公」「陽気な巨大アフロ男」「絵に描いたようなガリ勉野郎」「泣き虫オカマ」「マッチョに憧れるダンス好きのガリガリ君」とクセ者揃いなのに、それを囲むサブ、ヒロイン、モブまでもが負けず劣らずのアクの強さを持っていて、誰が主人公でもおかしくないと言える程の強烈な存在感を放っている。
しかし終始そこに全振りしているわけでもなく、物語の肝である主人公の成長、恋模様、シンクロ部員のスポ根的ストーリーもしっかり描ききっており、説得力がある。
鬱々とした描写もあまり無い為、二時間枠で内容も綺麗に収まっており、気軽に観やすいのも良し。(勿論シリアスな展開はある)
自分の中ではシリーズ最高傑作と言える出来の作品です。