『ありがとう、トニ・エルドマン』しゃらくさい。要は園子温。
『ありがとう、トニ・エルドマン』
いくらなんでもお母さん蔑ろにし過ぎだろ!父子を出会わせるための作劇に利用し過ぎ。「葬儀で再会」は古典的な手法なので今更批判してもしょうがないんだが、クソつまらん父子交流を見せられた後であの母の扱いは最低でしょ。
父子の和解と無理解の受容劇やグローバルなビジネスの貧困格差描写にザーメンマカロン&全裸パーティーのアナキーさなど、全てがこれみよがしで野心に満ちててどうでもいい。「ヤバいことしつつも色々考えてるし泣けるでしょ?」とでも言いたげな仕上がりが本当に不愉快。
どんだけ定石を外そうと本作は『フィフティ・シェイズ・ダーカー』の無垢な無神経さには敵わない。