『ミューズ・アカデミー』ゲリンに幻滅する日は意外と早かった
突き放してるようで結局「こうしか生きれない男」という高圧的で甘ったれたマチズモを体現する教授と、嫉妬や口論に雑にまとめられてしまう女性描写の不快感がとにかく凄い。
今まで感銘を受けたホセ・ルイス・ゲリン作品も所詮この作品にある要素で仕上がったものかと思うと…。最早ドキュメンタリーとフィクションの狭間なんかで感動しないし(周知の事実を手法にするドヤ感が退屈)、言語と映り込み切り返し+アップ多用も終始すべってる印象。
これでゲリン本人は「絶対的に自由な精神でできた作品」と豪語してるんだから救いようがない。「自由」の恐るべき“か弱さ”を垣間見てしまったようで辛い。無念