「ごん」を観た。
新見南吉の名作ごんぎつねをストップモーションアニメ化したもの。
泣いた〜〜〜。「HIDARI」のパイロット版を劇場公開ということで行ったんだけど、
「こまねこ」5分
「ごん」30分
「HIDARI」5分
くらいの時間配分なので、ほぼごんぎつね鑑賞会。何人もの啜り泣きが響く会場で始まるHIDARI。
原作がごんの視点で進むのに対して、こちらは兵十視点のシーンも多く〝2人の心の交流〟みたいなところを軸に進む。
他にオリジナル要素としては、病床の兵十母、ごんの過去回想(母狐とのエピソード)、虫とごんの会話、など色々と足されています。
そして令和での映像化にあたっておそらく熟考が重ねられたであろう〝殺生〟というキーワード。兵十がなんか優しくて殺生をためらう人間になっていて、それでも「おっかあの恨み……!」的にごんを撃つ。動物を獲って食べるという昔は当たり前だったスタイルも現代では当たり前じゃないから、殺生に躊躇う描写が必要ってことなのかな?
「映画大好きポンポさん」を観た。
爽やかで疾走感のあるアニメ。サクッと観られるけど余韻もあり、内容がギュッと濃縮されていていつかまた観たいなーと思う。切っているんじゃない、繋いでいるんだよね〜。
でもなんか引っ掛かっちゃうのは、プロデューサーと監督が頂点っていう構図。現場のヒエラルキーというか、特権意識みたいなものが私は苦手だったかも。
音響には音響の、照明には照明の、それぞれのプロフェッショナルとしての道がある。違う道にいる人とも互いに対等に尊敬し合うような、プロフェッショナル同士の姿勢が、この映画にはすっぽり抜けている。
そしてそれができない監督やプロデューサーは現場で疎まれると思うんだけど、それが無く尊敬されるばっかりなあたりは、結構ご都合主義かもね。
気が向いたらなんでも観る