『リップヴァンウィンクルの花嫁』を見ました。
本作で監督がメッセージというかテーマとして描いたのは”お仕事”ということなのかなと思いました。
真白さんやAV女優の人たちは仕事にプライドを持っている人達として、安室や序盤に出てきたキャバ嬢の友人は仕事にプライドの持てない人達として描かれているのかなと思いました。特に安室に関しては、真白さんの実家で仕事にプライドの持てない自分に対して後悔を感じてのあの号泣。そして、ラストでお金にもならないのに七海さんに家具をあげるという行為をすることに繋がるのかと思いました。
そして、七海さんは序盤では流されるように教師を辞め、いろいろな仕事をしますが、作中どんな状況でも、元生徒の引きこもりの子に対する家庭教師だけはやめません。あのことが七海さんのプライドの持てる仕事であり、アイデンティティーなのかなと感じました。
あと真白さんの幸福論はすごくよかったです。ああいう思想論みたいなものを核のが上手いなと思いました。
最後にシネスコの色が変わっている演出の意味とリップヴァンウィンクルの意味がいまいちわからなかったのでそこが気がかりでした。