『FAKE』
ゴーストライター騒動の佐村河内守氏に密着したドキュメンタリー。佐村河内側に立った話なので面白い「真実」を優先するマスコミ、道化的にタレントもどきの活動をする新垣氏、「障害者を食い物にしている」と自分にとって都合の良い障害者の味方面をする一般人らに否定的な目を向けるが、終盤外国人記者のインタビュー後に佐村河内氏に疑惑の目を持たざるを得なくなる。そこからが栄光を失った男が妻と共に再起を図る劇的なドラマとなっていて気持ちが昂ぶる。この出来すぎた構成は恐らく森達也監督も予期してなかったんじゃないかな。劇映画のようなドキュメンタリーで面白い。