「フリー・ファイヤー」
嫌な予感を振りまく序盤を経て銃撃戦が始まる。しかしそこに映画としての快楽はない。あるのはミミズの如く這いずる哀れな役者たち。
これだけの人間が集まってワンシチュエーションでガンアクション、何故ここまで面白くないのかは立って歩くキャラクターが出てきた瞬間にわかった。
映画ってのは動くから楽しいんやと。実際の動きだけでなく、会話においてもその場その場で足踏みするようなやりとりしか示されない。誰も状況を打開する策を持たず漫然と撃ち合いを続け、また位置関係がはっきりしない(これもキャラクターが這いずっている所為である)ため状況の判別すら難しい。
アクション映画としての快楽を放棄してこの監督は何がしたかったのか。
「ペキンパーの映画を見て育った」なんてパンフレットに書いてあるもんだからもう、何を見てたのかと。
ペキンパーの銃撃シーンには一発の無駄弾も無い!
「ガルシアの首」で放たれる銃弾も、「ワイルドバンチ」でマキシム機関銃から吐き出される無数の銃弾一発一発にすら、「逆境ナイン」の男球が如くどん詰まりの男たちの魂が込められていた。だから俺たちは感動したんじゃなかったのか!
「レゴバットマン ザ・ムービー」
山寺バットマンと子安ジョーカーの壮大なラブストーリーを縦に、家族愛や隣人愛を横に、オマージュやメタネタを斜めに描かれる誰もが待ち望んだ真のバットマン映画。
会社のロゴが映り映画の始まりに備える時間さえ、山寺宏一のバットマンボイスに奪われる快感。
そんじょそこらのDC映画よりアクロバティックなアクションシーンのカメラワーク。
今までのバットマン映画を見ていればなお楽しめるオマージュの数々。
家族や個人、国家の分断が叫ばれる今の世にこそ相応しい、コメディだからこそできるストレートなメッセージ。
今年のベスト10入り確定の一品。 https://eigadon.net/media/xfGxYsjbUCoGRK2iFgQ
@mangakantoku
や、おおきにどうも。
こうやって投稿できるんも、大坪さんにインスタンスを管理していただいているおかげでございます。
手も貸さんで勝手を言いますが、これからもよろしくお願いします。
「The Fall 落下の王国」の話が出たので。
個人的にとても好きな映画ですね。
ターセム・シンの第二作、その後はCGバリバリの映画撮ってるので「ザ・セル」と合わせてロケでの映像美が楽しめる良作。
美しいオープニングに引き込まれ、御伽噺パートの衣装デザインやどこで撮ってんねんっていうぐらい美しい情景の数々に夢見心地になり、最後はほっこりさせてくれる。
「ニュー・シネマ・パラダイス」のようなラストの演出では裏方への愛が大いに感じられて実にすばらしい。
奈良に住む映画好きの音響屋見習い。
レオーネ、ペキンパーに引きずり込まれてこの道へ。