スタンドバイミー
とてもすきだ。
ときの流れは一方通行だから、戻れないし、
ときの流れは一定だから急ぐこともできない。
輝かしくもかけがえのない少年時代を、思い返す語り口調。
それぞれに傷があって、コンプレックスがあって、どうしようもなくて、
他人から、大人からみたら狭いその世界が生きて行く全てで、
一番のコミュニティの家族や、とりまく環境をすべて置き去りにして
仲間と旅にでる。
死体という非日常、イレギュラーを目指して。
わたしにはそんな青春はなかったと思う反面、失えない瞬間がいくらでもあったなと思い返す。
それは旅にでなくても、仲間がいなくても、登場人物は自分だけでいい。
自分という一人称で物語ははじまり、終わる。
あの瞬間を過ごした仲間は、その後順当に離れ離れになったとしても一生の仲間だ。
連絡をとっている、とっていないなんかはさして問題にはならない。
一緒に時を過ごした、ただそれだけが永遠の友人たる理由になる。
劇中で流れる曲もどれをとっても胸をぎゅっとしてはなさない。
大好きだなぁ。