日本で一番悪い奴ら
面白かった。白石監督曰く、グッドフェローズ感を出したかったとのこと。悪いことやりまくりで、だけど笑えるんだよね。そして爽快。バックからパンパンやってるところとかね笑。ブラックなギャグ満載。日本では悪い奴が高らかに笑うタイプの、不謹慎で最高に爽快な映画が少ない中でよく作ってくれたと思う。
それでも真面目だよなぁ白石監督。やはりどこか悪に染まりきれないところがあるんだろうなぁ。それはそれで好感はもてる。これは別にどちらが良いかの問題じゃなく、監督自身の作家性。それならそれで良い。
まず第一に、この映画、ドラッグ描写が悲惨すぎるよ。スコセッシなら、ドラッグ最高!シャブ最高!何が悪い?と描く。
ラストも結局、悪い奴が惨めそうに終わるんだよなぁ。スコセッシの描く悪は転んでもタダでは起きない。最後まで悪が笑って終わる。
現時点での日本版のスコセッシ候補は全員死刑の小林監督、或いは園監督かもな。昔の三池監督はいいセンいってたけど今は丸くなっちゃったし、北野監督は北野ブルーな悪でありスコセッシって感じじゃないんだよな。
別に貶してるわけじゃなく、この映画は普通に面白いです。