妄想代理人3
目が覚めて改めて思ったこと・・・。
このアニメ(今敏がどういう人物であるか?僕には分からないのであえて「アニメ」としておく)の本当に凄いなぁ・・・と思うところは、哲学や思想の方面で論じられている諸問題と、偶然にも、一致している点。
諸問題とは行きすぎた西洋思想に対するアンチテーゼ。近現代とは西洋思想の時代だ。全世界が西洋思想から端を発する諸ルール(民主主義とか)に従っている。
西洋思想とは「想像」の思想である。「人間のために世界がある」という考え方。(キリスト教のプロテスタンティズムにおける「予定説」という考え方を背景にしている・・・)。西洋思想では、人間は安易に生きる意味を得ることができる。それを「目的」(プロテスタティズムにおける神の計画です)と言う。
「目的」がアニメの中で描かれているバット少年と重なるんだよね。カトリック批判により神を失ってしまった庶民が、不安の中で想像した怪物、それが「目的」(ウェーバー史観ですけど)だ。目的は、「不安な心理状態」というただ一点でのみ、現実世界との繋がりを持つ。「目的」は、人間による人間のための人間のための言葉だ。