『止められるか、俺たちを』の感想です。 (1/4)
いやぁ・・・なんて言うか・・・形容する言葉がない。
僕からしたらこの映画は「良い」とか「素晴らしい」とかの範疇を超えていた。
いつも僕は、割と冷静な(悪く言えば冷めた)気持ちで映画を見るんだけれども・・・。
この映画では、そういった冷めた視点を全て忘れることができた。本当に久々。
撮影技術?脚本?役者?・・・技術を語ることには価値がないとさえ思った。むしろ語りたくない。
映画が面白かったかどうか?・・・どうでも良いんだよ。
僕は、この映画の「テーマ」の部分に強く共鳴してしまったのだ。だからこの感想は、極めて私的なポエムとなっているので、読む人はご了承を。
『止められるか、俺たちを』の感想です。 (2/4)
僕は社会のことを考えるのが好きなんだけれども、最近特に強く感じることは、日本人には「情念」が失われている、ということなんだ。
(日本人以外はどうなのか?はわからん。外国人の友達がいない)だってそうでしょう?今の時代、私の周りの人間は、損得勘定でしか動かない。自分だけは損をしたく無い、ということしか考えていない。「なんのために生きていますか?」と問われたとき、彼らにはその答えが無い。でも一生懸命に貯金だけはしている。なんで貯金するの?と聞けば、十中八九帰ってくる答えはこれだ。
「老後に必要な貯金は1000万年なんだぜ?」
「お金持ちになりたいから」
「・・・(無言のにやけ笑い)・・・」
「世界一周旅行したいから」
バカか?こいつらwww。バーカバーカ!
『止められるか、俺たちを』の感想です。 (4/4)
映画は私的なものなんだよ。だって、この世界を見る我々の視点も情念も、本当は私的なものでしょう?我々の肉体も私的なものでしょう?何を言っても、やっても良いじゃないか。正にそんな映画でした。
1970年代を生きた人にとって、この映画は、当時を懐かしむものなのかもしれない。
・・・今を生きる10代中盤から20代前半の多感な、できれば映画好きではない、一般的な人にこそ、観てもらいたい。
今とは全く異なる日本社会がそこには描かれている。先に述べた通り、それは本当の人間の「情念」が生きていた時代である。
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