華麗なるギャツビー(1974年)
原作を誠実にたどる脚本で、読んだ後に観るときにありがちなコレジャナイ感がないことに好感(しかしニックはびっくりするほど脇役感のある人だった。勘違いがなくていいけど)。しかし最後のひねりによってもたらされる、あの夫婦の胸糞度がすごい! この胸のザワザワのきつさは『ラ・ラ・ランド』並み...
ギャツビーは夢に生き過ぎ、取り戻してもべつの不幸が待っていただろうと想像するくらいには自分も嫌な年寄りになってしまった。あれかな、自分が嫌な年寄りになったことを確認するためにアメリカ人はギャツビーを読んだり観たりするんだろうか?
ギャツビーの家は想像の3倍くらい馬鹿みたいに豪邸だったし、虚しいパーティーもたいへんにお金がかかっていることはよく伝わってきた。ギャツビーばかだなあ...と可哀そうになる豪奢な暮らし。ピンクの三つ揃い、似合ってましたね。