みかんの丘
戦争の中で生き死ぬ人たちの話なのに、「みかん」とか「ゆで卵」とか「肉の串焼き」とか奇妙においしそうだし、登場人物はたいてい実のある肉体労働をしているかものを食べている。とにかく生きるサイドに重きを置いた撮り方なので、観るのが苦しくなくてありがたかった(主人公は死に囚われてもいるのだけれど)。戦争の虚しさを伝える映画。大声ではないからこそ入ってくるものがあった。
出てくる人たちがみんな味わい深い顔つきで見入る。イヴォを演じた俳優さん、もうお亡くなりになっているのね... かっこいいお爺さんだった。かっこいいお爺さんがかわいいミントグリーンのキッチンでお茶を入れるし、ダイニングテーブルにはつやつやのミカンが入ったボウルが載ってるんですよ、よい...