ラストエンペラー/オリジナル全長版
ジョン・ローンの美しさを愛でる大長編。美しいけれど籠の鳥、志があっても何の結果も出せない操り人形、利用され続ける人生。牢に入って出て、お迎えが来るまで生き続けたの、ほんと偉かったね... という気持ち。台詞は中国語で日本語字幕が付くと思い込んでいたから、全員英語で話すのは面食らったけど(坂本龍一はもうちょっとイントネーションがんばれ、って感じでしたね)。
紫禁城から出る前後の、溥儀と2人の夫人のたたずまいが美しくてはかなくて、「高貴な」生まれの人の哀しさがあった。第一夫人があんなに華やかにきれいだったのにあんな風になって、映画~って思ってたら史実のほうがきつかったりする。時代が近すぎて、いいも悪いも簡単に言えないところがあり、さらにジョン・ローンを愛でるしかなかったりしたのだった。