マンチェスター・バイ・ザ・シー
なんだかあんまりに苦しくて、ケイシー・アフレックとミシェル・ウィリアムズが道で出会って話しているあたりからずっと眉を八の字にして見てました。眉が凝った。
ケイシー・アフレック演じるリーは、回想を見てもパトリックへの態度も初めはほんとにただのうざいひとという感じなのですが、少しずつ過去がわかっていくにつれ、少なくとも現在の態度についてはどうしようもない傷を抱えてのことだとわかってきて、わかってしまうとどうにもこのダメな男のひとから目が離せなくなってしまいます。パトリックからはこの傷はたぶんあんまり見えないんだろうなというのも苦しい。
最後の展開は見ようによってはみなが傷ついているがゆえにうまくいかなかったみたいな話にも見えるけれど、パトリックへのリーの感情の吐露とハグ、最後のボール遊びあたりは、互いが互いの傷を理解し、ともに納得のいくところに落ち着けたのかなと、優しさも感じました。