彼女の人生は間違いじゃない
震災から五年が経った福島を主な舞台にする映画。主人公は平日は役所で働きながら、週末は高速バスで東京に行き、デリヘルで働いているという女性で、このひとを中心に、同じ役所で働く男性や主人公の父親の日々が描かれる。震災そのものというより、それによって残された傷跡を生活のなかに見出していくような作品で、静かながらも見ていて苦しいです。主人公と努めているデリヘルの受付兼ドライバーみたいなひととの、どう名付けたら良いのかわからない、近すぎないからこそ信頼できるみたいな関係がとてもいい。