光をくれた人(長いです)
欧州(この映画の舞台はオーストラリアだけど)にとっては第一次世界大戦の傷跡は相当深い、と推察する。
戦争で傷ついたトム(マイケル・ファスベンダー以下ファス)が臨時灯台守を志願して、イザベル(アリシア・ヴィキャンデル)に出会い、結婚して、灯台のある孤島で暮らすが…
夫婦の有り様と子供との関係(生みの親と育ての親)に肉薄した内容。
誰にもどうする事もできない悲劇が起こり、あのタイミングで流れ着いたらそれは神様からの贈り物と思い込むだろう。子供は簡単に生まれないのだ。今みたいに医療技術が向上していなかった時代、(そんなに前でもない100年もたってない)あんな事は日常茶飯事だっただろう。
みんなみんな辛すぎる。
ドイツ人の彼が小さい我が子に優しく語りかける…周りの人への赦しの姿に号泣。
誠実なトムはああせざるを得なかっただろうし、罪を全て受け入れようとする姿が辛かった。
ベタな話と切り捨てる人もいそうだけど、親の気持ちがわかるだけに感情移入せずにいられなかった。
邦画「八日目の蝉」を思わせる。
またしても海の映画だ。