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くるみ割り人形と秘密の王国 

王子様が出てこないプリンセスものである。
ハンサムで目がきらっきらのくるみ割り人形だったし、クララとなかなかいいムードだったのだが、最後まで王子様に変身しない。ただ、一途にプリンセスに付き従うのみ。
衣装、美術、音楽、バレエシーンの美しさは、予想どおり。
バレエとは善悪が逆転してるあたりも、ひねったところかな。バレエのストーリー知らないと、このひねりはあまり意味ないんだけど。

ボヘミアン・ラプソディが 

楽しかったポイントは、劇場のいい音響で、クイーンの名曲をずっと聞けた、ということだな。
実際のクイーンのことはなにも知らずに書いているが、周りのバンドメンバーも、家族も、最初の彼女も、暖かく誠実な人たちだけど、既存の市民社会から逸脱することはない。
他のメンバーも、もちろん才能ある人達なんだけど、フレディはちょっと格が違う。巨大な才能の持ち主は孤独にならざるを得ない。
出自に対する劣等感、セクシャリティを認められない苦しみ、そういうものがさらに拍車をかける。
そのあたりが、映画的に美しく表現されていたので、感動を呼んだんだろうなぁ。
そして、フレディの感情がていねいに追われているからこそ、わたしにとっては、「まあ、あるよね」になっちゃったのかも。
わたしには才能はないが、彼とは違う道筋で「周りと違う存在」という孤独を克服してきたから。

ボヘミアン・ラプソディ 

当地の平日の昼間に、こんなにお客さん入ってるの、久々に見たよ。小さいスクリーンだけども。
わたしはクイーンにはなんの思い入れもなく、フレディのルーツの話とかもまったく知らなかったので、へーという感じ。他のメンバーが本物そっくりなので驚いた。
中年ホイホイ映画ですな。
わたしの友人たちも、ふだん映画を見ない人もこぞって見ており、泣いたとか、感動した、とかの感想。
確かによくできた脚本だし、フレディ役の俳優さんの目がすばらしかった。楽しく見たけど、わたしには、正直それ以上のものではなかった。
ライブは行きたくなるね、確かに。

ファンタビの2作目、見た。
デップ様とジュード・ロウというよだれものの顔合わせで、でへでへ、と見ていたら終わった。エディ・レッドメインもお気に入りなのだけど、この両巨頭の前では、あんまり存在感なし(笑)

ソフィア・ローレンは、長身でボンキュッボンのところも好きだったんだけど、ぐぐってみたら174センチか。昔はこの程度でも大きく感じたのね。

ヴェノム 

こんな金をかけた大作で、ここまでご都合主義のゆるゆるの脚本ってあり? と呆れながら見た。
カーチェイスとか、格闘シーンはなかなか楽しかったけど。エイリアン同士の格闘となると、暗いところで黒いもの同士なので、なにがなんやらわからなかった。
ヴェノムが主人公に「似た者同士だ」と言うシーンがあるけど、
確かに中2同士という感じ。
TVリポーターとして人気者で、有能だと自分では言ってるんだけど、行動を見ると、安い正義感をこじらせてるだけで、なんの見通しもなく、仕事も恋人も失って当たり前。そのわりに周りはぬるく暖かいのが気持ち悪い。

記憶の夜 

「人狼」に続いて、キム・ムヨルつながりなんだけど、見るまで出てるのは知らなかった。
いかにもなにか起こりそうな、冒頭の雰囲気はよく、ムン・ソングンの猫なで声が怖い。
かなり無理のあるアイデアで、主人公は呆れるくらいとろ臭いのだが、そこには目をつぶると、IMF危機がうまく取り込まれていて、オチはなかなかよかった。

人狼 

押井守の原作については、なにも知らずに見た。
近未来の話なんだけど、風景とか服装とか、ちょっと70年代ぽい。日本で70年代というと高度成長なんだけど、韓国の70年代は、薄暗く湿っぽく、まあこの映画みたいな雰囲気だったんだよ。
カン・ドンウォンは、やっぱりこの思いつめた眼差しがステキ。
チョン・ウソンは、しっかり格闘シーンまであるのに、なんだか影が薄い。ていうか、チョン・ウソンだけじゃなくて、登場人物みな人物像が薄い。せっかくホ・ジュノが出てるのに、え? なにこれで終わり?という肩透かし。
赤い目だけが存在感がある。

search 

これはよくできた脚本。
ずーっと画面の中でストーリーがすすむので、見ていると息苦しいのだが、それも計算なんだろうなぁ。
アメリカのアジア系(たぶん韓国系)の家庭なんだが、別にアジア系ということを強調するわけじゃなくて、料理名にちらっと出てくるだけ。こういう描き方いいな。
マイノリティが出てくると、そのマイノリティ性だけが強調されて、キャラクターがつけたしになっちゃうのにはうんざり。
ふつうに存在するのだから、ふつうに主人公になることだってあるわさ。
母親というのは、子供と父親の間をつないでる存在であることが多くて、母親を亡くしてしまうと、父と子の間に大きな空白が空いてしまう。
そういう設定がなくても、ティーンエイジャーの子供の交友関係とか、ふつう親にはわかんなくなってくるもんだし、子供も知恵がついてくるからウソも上手になるし。そのへんもリアルだった。

「古山子 王朝に背いた男」 

意味がわからんサブタイトル。どうせ説明するなら「地図」という言葉を入れるべきだろう。
古山子は「コサンジャ」と読み、主人公の号です。本名はキムジョンホ。
チャ・スンウォンの無駄遣い。
後世に名を残した人物が、同時代ではただの偏屈ものや奇矯な人で、家族は大迷惑、というよくある話。
朝鮮八道の美しい風景は堪能できるが、ストーリーがぐだぐだ。
人物の性格付けと行動が合ってない。
愛国心あおるのもダサい。
旅する場面と地図を描く場面は出てくるのだが、ただ歩いたって地図ができるわけもなく、そのへんの技術や工夫がまったく出てこないので、見ててぽかーんとなってしまう。
主人公は地図以外頭にない地図バカで、それはいいのだが、地図の戦略的意味をどうしても理解しようとしなかったり、あまりに愚鈍でうんざり。
役者はよかったんだけどねー、というか、韓国映画で役者がよくないのはあんまり見たことないが。

「イコライザー」 

イコライザー2がやってるけど、最初のを見てないので、どうかしらんと思って見てみた。
フークアなので、かなり期待。
マグニフィセント・セブンでのデンゼル・ワシントンは体型があまりにもっさりしていて、実はいまいち納得いかなかった。リーダーだし、キレキレの動きは別の人がやってるから、映画としては問題なかったんだけど。
本作では、アクションてんこもりで、めっちゃいい人(ためらわず殺人を犯せるという意味では違うけどw)という役なので、キャラクターどおりばっちりです。
そのへんにあるもの、なんでも使って相手の肉体を破壊するというのが、ひとつの見どころになっていて、おもしろいのはおもしろいんだけど、クライマックスのホームセンターでは、そんなもん使う必要あるか? みたいな感じも。
ヘイリー・ベネットがとても哀切でよかった。
で、劇場に2を見に行ったかというと、もたもたしているうちにレイトショーだけになってしまったので、見ずじまいになりそう。
昼間なら行ったんだけどねぇ。

MOVIX のポイントもたまってて、1本タダで見られるのよね。「ヴェノム」行くか?

google から 有料で使ってるgoogle drive が google one になったよ、というお知らせメールが来てて、google play の600円分クーポンが入っていた。旧作だったら2本見られる。

忘れる前にメモ。
「イコライザー」(最初の)
「古山子」
「search」
「人狼」
あとでたぶんちょこっと感想書く。

「ラスト・ソルジャー」 

弟公子がなんか見た顔だなーと思ったら、ユ・スンジュンだった。終わってからクレジット見て気づいたよ。中国語しゃべってるのは吹替なのか、御本人なのか、よくわからず。
ジャッキーにしては、アクションもギャグも控えめ。年取ったから、というよりも、けっこうまじめな歴史モノだからかな。
衣装がリアリズムすぎて小汚く、全体に画面が茶色っぽく単調だった。話もそれにつられて、かなり単調。
漢人同士の闘争の中に、言葉が通じない異民族が混じってくるのが、おもしろかったところか。
ぜんぜんつまんないわけでもないんだけど、これといってほめるところも思いつかず、一言で言ってふつー。

「ルイスと不思議の時計」 

当地では吹替しかやってないので、しかたなく東京に出た折に字幕版見ましたよ。
冒頭のクレジットにカイル・マクラクランの名前を見て、こいつが悪役だろ、と思ったら大当たり(笑) というか、だれでも予想つくか。
アメリカで長年愛されている児童小説が原作ということで、友達の気をひくためにとんでもないことをしでかす子供の心理は、よく描けてるなぁと思った。でも、それは原作の手柄だよね。
映画としては、気持ち悪い人形たちと時計だらけの屋敷の美術とか、ちょっと昔(70年代?)のアメリカの雰囲気とか、映像は美しかった。
だけど、なんだかおじさんと隣のおばさんの人物像がよく見えない。JBとケイト様のキャラに頼りすぎじゃね?
そういう意味では、かなり子供向けという感じ。
しかし、顔だけおっさんのJBベイビーはまったくいただけない。どんなクリーチャーより気持ち悪かった。

yhlee さんがブースト

ネタバレ書く場合は、cwで覆ってくれると書く人見る人両方の幸せかも。

JBとケイト・ブランシェット様の顔合わせだから、絶対行く! と思ってたのに(^^;

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ルイスと不思議の時計、吹替のみ? あー、もう、イナカはいやだ!

「クレイジー・リッチ」 

1,100円サービスデーだというのに、夕方からの回に行ったら、観客はわたし含めて4人。こりゃ、当地では早々に打ち切りになりそう。見に行ってよかった。

楽しいラブコメで、テーマも古典的。家族と個人の相克。

都会で成功した女性が、地方の大金持ちの御曹司とそれとは知らずに恋に落ち、「親にあいさつ」ということで連れて行かれて、カネ目当てと思われて騒動になる。

これが、アジアからアメリカに渡った移民だとこういう話になるのね、という感じ。

御曹司の彼氏はめっちゃいい人なのだが、家族という装置の抑圧性にまったく気づいてないところが、後の悲劇を感じさせる。

大金持ちの彼氏の親族より、小金持ちの友達一家のほうが幸せそうだ。

ハリウッドで白人俳優使って作ったらふつうの映画だが、役者全員アジア系を使うと、政治的なイシューになる。

まあ、移民というのは、生きてるだけで政治的な存在だからしかたない。

邦題で "Asian" がはずれたあたりも。

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